猫からのお便り
ハリーポッターとエイズ疑陽性の呪い(後編)
エイズキャリア陽性と診断されてしまったハリーら3匹、
別に本猫たちはお気楽に過ごしているのですが
困ったのが我々里親会スタッフ。
エイズは感染経路としては血液感染など
比較的他の子にうつりにくい病気とはいえ、
仔猫同士で取っ組み合いなどは茶飯事の現在
とりあえず隔離しておく事に。
そしてそもそも本当にエイズなのか?
という疑いが残ります。
ほとんどの獣医さんが取り扱っている
ウイルス検査のキットは抗体反応を調べるもので
猫が、エイズもしくは白血病のキャリアだと
体の中にできる抗体というのがあるそうなんですが
それがあるか、無いか、の検査なんです。
つまり病気にかかっているかかかっていないかの判定ではなくて
抗体があるから陽性、無いから陰性。という診断なんですよね。
そしてまだお母さんの免疫が体の中に強く残っている仔猫のうちは、
このお母さん(もしくはおとうさん)の抗体が反応してしまって
陽性が出るケースもしばしばあるそうなのです。
ですからある保護団体などは白血病の検査だけ行って
エイズ検査は6か月未満の仔猫にはしないところもあるそうです。
ではお母さんの免疫が完全に消えるのを待ってから
再検査をするしかないのかと思っていたところ
獣医さんから、「本格的にキャリアかどうか調べる方法はある」とのこと。
血液を採取してある機関に送ると判定してくれるそう。
じゃあその方法をぜひお願いしますとなったのですが
それには通常の検査の10倍の血液が必要で
「今は採取しづらい、去勢手術時に麻酔をかけますのでその時がいいでしょう。」
となりました。
気をもみますがしかたありません、じっと待つことに。
そして手術の日が来て、
無事に終わり、
血液も無事取れて、
機関に送り、
結果が出てきたのです。
…陰性!
ほっとしました。
ハリーとロンは去勢手術を待つ期間中に
里親さんからトライアルのお話がでていたのですが
検査結果が出るまで待っていていただき、
晴れて無事送り出すことができました。
今は本契約をして里親さんのおうちの子になっています。
そしてクロちゃんもここでトライアルが決まりました。
いい里親さんなのでこのままおうちの子になってくれると思います。
ホグワーツ仲良し三人組の冒険(冒険したのはスタッフですが)は
これで終わりです。
みんなそれぞれのおうちで元気に暮らすことでしょう。
三匹がおうちでどんな新しい名前を付けてもらったか…
それは秘密にしておきましょう。